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アルカナゲーム4 暗い部屋の中で僕は一人椅子に座っていた。 反射的に周囲を見回すも辺りは闇に包まれて何も見えない。 視線を手前に戻すと、目の前の机に幾枚かのカードが散らばっているのが見えた。 闇の中に浮かびあがるカードを見ていると、手前に二枚のカードが飛び出してきた。 青い髪の幼い少女が描かれたカードと、それよりかは少し大人びているであろう桃色の髪をした少女が描かれたカード。 自分の目の前に浮かぶカードはまるでゲームのようにゆっくりと回転していた。 まるで、どちらかを選択するのを待っているかのように。 この中からどちらかを選ばなければならないのだろうか?何のことかも分からずに、 突然何かを選択しないといけないのだろうか?それはあまりにも唐突で、そして説明がなさ過ぎた。 これではあまりにも無茶苦茶ではないか。 これから一緒に過ごすパートナーを決めるには…。 「…ん、パートナー…?」 自分の思考に疑問が湧く。一体どういうことだろうか?パートナーとは何のことだろうか? どうして僕はそれを、いや、そのことだけを知っているのだろうか?疑問が頭の中を駆け巡る。 思い出そうにも、それ以外のことは一切浮かばず、焦燥だけが過ぎていく。そんな時に、声を掛けられた。 「お困りの様ですね。」 いつの間に現れたのだろうか、僕の目の前には女性が座っていた。 胡散臭げな紫色のドレスを身に纏い、ニヤリ、ニヤリと笑みをうかべていた。 童話に出てくるチェシャ猫のように、まさに人を食ったような表情で、彼女は話す。 「色々と疑問がありますね。ですがそれらは些細な事。これから貴方が選択することに比べれば、ですが。」 「選択って言っても、この中から二人を選ぶなんて、色々と無茶じゃないか。」 「残念ながら貴方には選んで頂きます。…それはとてもとても残酷なこと。」 人間の癖に、まるで融通が利かないポンコツのプログラミングが組み込まれたコンピューターもどきの回答をする彼女。 目の前の彼女から情報を得ることを諦めて、浮かんでいる二枚のカードをジッと見つめる。 しかし、いくら考えても選べない、いきなりどちらかの少女を選べなんて言われても、どだい無理な話しだろう。 いっその事、二人とも選べば良いのではないかと思った。 「あら、本当にそうされるおつもりですか?」 こちらの心を読んだようなことを言う彼女。ならば勿体ぶらずに言って欲しいものだという感情が湧いた。 「地獄の炎にも勝る二人の嫉妬を同時に受けて、果たして無事で済むとお思いですか?片方と一緒に居れば反対から恨まれて、 三人でいれば針の筵。どちらからも逃げれば…。さてはて、逃げられれば良いですね。針の穴にラクダを通す試みに他なりませんが。」 そこで言葉を切る彼女。そうまで言われれば、どちらかを選ばなければならないのだろう。そして僕は- --------------------------------------------- 「ありがとう。選んでくれて。」 カードを選んだ僕は気が付くとさっきとは別の場所にいて、そして目の前には選んだ方の少女がいた。 恋人のカードに描かれていた彼女。桃色の髪をした彼女が僕の手を両手でギュッと握る。 「さあ、私を選んでくれたのだから一緒になりましょう。」 ドキリと心臓が鳴る。美しい彼女にそう言われたためだけではなく、むしろ本能が警告を鳴らしたような気がした。 僕に抱きつく格好で腕を背中に回す彼女。彼女の綺麗な声が歌うように耳に届いた。 「ドロドロに溶かしてあげるわ。意識を溶かしきって何も何も無くなる位に。」 途端に空気が歪んだ。視界はそのままの景色を普通の世界を映している筈なのに、世界が曲りグニャリと歪む。 皮膚の感覚が切り離されて、目の前の彼女の感覚を感じるだけになり、 怖くなった僕は彼女を強く抱きしめる格好となった。 「ふふふ、大丈夫、意識の垣根を取り払うだけだから。深い深い海に溶けるように、 貴方の意識を私に溶け込ませてあげる。とても気持ちが良い世界。ドロドロの快感を味わわせてあげる。」 感覚が消え上も下も解らない世界。 グルグルと螺旋を描くように彼女だけを見ながら沈んでいく。 神経は泥が詰め込まれたかのように伝わらなくなり、脳の方に彼女から伝わった何かが迫っていく。 手足は動かないのに、意識は体を越えてどこかに飛んでいきそうだった。 「…あっちの方よりかはマシよ。私は心を溶かすだけだから。」 僅かに残った心の残渣が取り払われて、僕の意識は眠るように沈んでいった。 感想 名前 コメント
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インターホンの音に気づき、 玄関に向かう。 つい、小走りになる。 ドアを開ける。 祈里の姿。 顔を見合わせ、 笑顔を交わす。 祈里の手には、 小さなトートバッグ。 パジャマが入っている。 ママは、お仕事の 慰安旅行。 子供の頃から、こうやって パジャマを持って、泊まりあっている。 ほとんど、変わらない。 ただ、今、違うのは、 そのパジャマを、着ることが 無いこと。 グラタンを作って、 一緒に食べる。 お互いに、時々 食べさせあったり。 その後は、ケーキと紅茶で、 たくさん、おしゃべりする。 祈里との、楽しい時間は あっという間に過ぎる。 一緒に、お風呂に入る。 垂らしたアロマオイルで、 湯あたりもなめらか。 安らぐ香りに身を任せ、 寄り添う。 香りとは反対に、ふたりの 胸の鼓動は、どんどん早まる。 お湯が、胸の鼓動に 合わせるように、細かく揺れる。 自然と、口数が 少なくなる。 パジャマには着替えず、 バスタオル一枚だけ巻く。 祈里と手を繋いで、 部屋に向かう。 電気を消した部屋。 お互いの体を包む バスタオルに、手をかける。 はらりと、バスタオルが落ちる。 ふっくらとした、祈里の 体のラインが浮き上がる。 祈里が、アタシのベッドに 仰向けに転がる。 アタシもベッドに上がり、 ゆっくり、顔を近づける。 暗い部屋でもはっきりと解る、 潤んだ瞳。 近づくにつれ、瞳の中の 光が揺れる。 揺れる光が、まぶたで 突然、消える。 「美希ちゃん...好き...」 次の瞬間、唇が触れあう。 ゆっくりと口づけあい、 回すように、舌を絡めあう。 背中に回った祈里の指が、 艶めいた動きで這い回る。 密着した胸を、少し離す。 乳首どうしが触れ、二人の体が 同時にぴくんと震える。 お互いの、硬く尖った感触に 微笑みながら、吐息を漏らす。 両手で、祈里の膨らみを 包むように揉みしだく。 しっとりと上気した祈里の肌が 手に吸い付く。 手のひらを押し返す、固い感触を確かめ、 それを口に含む。 「はっ...ん!」 いっそう固く尖る乳首を、 舌でころころと転がす。 祈里が、恥ずかしそうに身をよじりながら 矛盾するように、胸をつき出す。 祈里の指も、アタシの乳首を さわさわと、まさぐる。 電流が走るような刺激に、 思わず唇を離した。 激しく、あふれてくる。 内腿に感じる、 滴る感触。 祈里の手がするすると降り、 アタシの敏感な部分に滑り込む。 突起を指でくるくると撫でられ、 腰が喜ぶように跳ねる。 「美希ちゃん...」 甘い声。 艶めいた指の動き。 アタシも、祈里の内腿に滴るしずくを 拾い上げながら、泉に指を沈める。 かき回すたびに、祈里の甘い声が 耳元をくすぐる。 声と吐息が、だんだんと 間隔を縮め、荒くなる。 大きく、祈里の足を拡げる。 「や...恥ずかしい」 恥じらいの仕草とは反対に、 拡げた部分は、待ちわびるかのように ゆらめいて光っている。 そこを、重ねる。 そこだけ、別の生き物のように お互いを吸い合う。 同時に、声をあげた。 触れあう音が、やけに 大きく聞こえる。 いっそう甲高くなる、 祈里の声。 円を描くように腰を回し、 敏感な突起をすり合わせる。 あわせるように、 祈里の腰も動く。 むせかえるような熱気。 部屋に響く、声と、 吐息と、音。 夢中で、愛撫を交わす。 「美希ちゃん...!私もう...!」 「いいよ、祈里...」 祈里が、下唇を噛みしめ、 首を激しく横に振る。 「だめ...!一緒に...!」 必死に耐えながら、祈里が 腰を擦りつける。 愛しくて、たまらない。 興奮して、たまらない。 アタシも貪るように腰を擦りつけ、 祈里の耳元に唇を寄せる。 「祈里...大好き...」 祈里の体がぴくんと震え、 次の瞬間、細かい痙攣が始まった。 「や、美希ちゃん...今だめ...あああっ!」 痙攣はやがて大きな波になり、 祈里が激しく腰を波打たせる。 波打つ腰の動きに合わせて、 激しく擦りつけられる突起の刺激。 アタシも、体の奥から突き上げる 感覚に、身を任せる。 「んうう....っ!」 腰を密着させ、激しく揺れながら 声にならない声を上げる。 呼吸が、止まりそうになる。 祈里の爪が、 肩に食い込む。 一緒に、何度も跳ねた。 細かく訪れる余韻を、 抱き合いながら味わう。 汗ばんだ、ふたりの体。 唇を重ねながら、やさしく、 すみずみまで撫でる。 「美希ちゃん...ずるいよ...」 祈里が、顔じゅうに唇を 這わせながら、ささやく。 アタシも、唇で 返事をする。 口の中が、カラカラに 乾いている。 ベッドから出て、 机の上にある水を飲む。 もうひと口含み、 祈里に口づける。 ゆっくり、流し込んだ水を 祈里が、喉を鳴らして飲み込む。 「...おいしい...」 祈里の腕が、 首に巻きつく。 引き寄せられるまま、また ベッドに倒れ込む。 アタシにだけ見せる、 アタシだけの祈里。 ママが帰ってくるまで、 たくさん見せて。
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彼女の部屋はいつも暗い。 部屋が暗いのは、彼女は人間でないから電気の光を必要としなくても支障なく生活出来るからだ。 その部屋に電気を付ける必要があるのは、人間である『彼ら』が訪れに来た時だけだ。 …その日も彼女は暗い部屋の窓を眺めていた ―― 夏休みも早いもので残り2週間。 我らが団長様は憂い無き夏休みにしようと、たかが2週間では到底消化出来そうもない課題を立てやがった。 事は、市民プール直後の、俺奢りの喫茶店にて…… 意味もなく張り切るハルヒはA4サイズの紙にこれからの予定を、それはもうびっしりと書き綴った。 「私は金魚すくいがしたいです~」 朝比奈さんは可愛いらしくハルヒに希望する。 金魚すくいなどあの方らしい可愛いらしい提案だ。 ぜひとも俺もその場に居合わせたいね。 しかしながら出来ればこれ以上課題を増やしてもらいたくないのも本音ではある。 課題を終えずに夏休みを終えてしまったらハルヒのヤツがなにしでかすかわかったものではなく、もしかしたら8月のカレンダーの日数が増えてしまう事だってあるかもしれん。 それぐらいで済むなら大いに結構だけどな。 まぁ、金魚すくい程度ならどうってことは無いだろう。 そしてその日はハルヒによる夏休み予定表が出来上がるとそのままお開きとなった。 ――翌日俺はハルヒにより安眠を奪われ、なんでも祭りに行くため、女性浴衣を買いに行くんだそうだ。 俺らはさっさと浴衣を買いに行き、さっさと買って、さっさと一旦解散して家に帰って、時間になりさっさと夜の祭り開催地に足を運んで、そして再集合と皆そろう。 祭りらしく、中心では人間が円を囲って何かの音頭をとっており、太鼓のドンドコ音とか笛のピロピロ~ッとした音色が聞こえてくる。 「みくるちゃん!金魚すくいに行くわよ!」 「あ、は、はぁ~い」 集合して間もなくして、すぐにハルヒは朝比奈さんの手を引っ張って忙しく金魚すくいの屋台へと走って行った。 「僕らも一勝負いかがです?」 走って行く二人を眺めながら古泉が喋りかけてくる。 「そうだな…」 朝比奈さんの金魚すくいの模様を傍らで拝むのも悪くはない。 古泉に同意しかけたが、 ふと、視界に、ぼんやりとしながら辺りを見回す長門の浴衣姿が目に入った。 「やめとく」 俺がそう言うと、古泉は残念そうに肩をすくめてみせたが、演技なのはみえみえだぜ。 「長門?こういうとこは初めてか?」 長門は俺を見上げると、数ミリ顎を引かせたように見えた。 だろうな、と頷いてから俺は周囲の屋台を見回す。 食い物でもいい気したが、 俺が長門を連れて行った先はお面屋である。古泉も後から付いて来る。 「お、懐かしいなコレ」 壁紙に立掛けられた、ズラリと並ぶお面の中には、俺の幼い記憶を呼び起こさせる懐かしいモノがあった。 それは俺が幼い頃によくTVで見てた特撮ヒーローものだ。 「ハイよ!800円ね!」 ゲっ!そんなすんの!?と、 思いの外お面の値段が高かった事に後悔しつつも屋台のオッチャンに渋々金を手渡した。 「古泉、覚えてるか?スペシウム光線」 なんとなく俺は買った面を被ってスペシウム光線のポージングを古泉に向けてみた。 普段なら絶対にしないが、これが祭りなんだろう。そう思う事にする。 「えぇもちろんです。 幼い頃は僕もよく真似をしましたよ。」 相変わらずの微笑みで返す古泉。 それから2~3分ほど古泉と某特撮ヒーローものの話題となり、案外その話をするのは楽しく、 危うく俺はお面を買った目的をうっかり忘れるところだった。 「はいよ。これやるよ」 長門に、俺は買ったお面を差し出した。 「……なぜ」 相変わらず必要最低文字数しか話さないやつだ。 「なんとなくお前にはお世話になってるしな。 それにほら、このお面のヤツも宇宙生まれなんだぜ。 たしか、ウルトラ星とかそんな名前の星だった気がする。」 長門は差し出されたお面を二秒程見つめ、ゆっくり手にとると、 「該当する惑星は存在しない」 と、言った。 「だろうな。 でも、その事は…そうだな…小さい子供には言わないでおいてくれ。俺の妹ぐらいの年齢までだ」 「……わかった」 長門はそう答えると、俺がさっき面を被ったのと同じようにして面を被った。 なんというか、シュールな光景だ… ふと古泉と目が合い、アイツは苦笑いを浮かべた。多分俺と似たような事を長門に思ったんだろう。 それからして、間もなくハルヒと朝比奈さんが帰ってきて、 ぶらぶらーッと皆で屋台を巡る事になる。 「あれー有希?そのお面どうしたの?」 喧騒とは少し離れた敷地内、 ハルヒはたこ焼きをつつきつつ、今更ながらの問題に着眼点を置いたようである。 「買ってもらった」 「誰にー?」 気が抜けている感じのハルヒの問いに、長門は俺の方に指をさした。 「ふーん」 と、無関心そうに俺を見るだけのハルヒ。 なんだ、何もつっかかって来ないとは珍しい。 「じゃあ次は花火しましょう!」 こうしてその後は屋台で買った花火で夜を彩ると、その日は終わった。 ――― その日の夜。 部屋に帰って来た彼女は夜の窓を眺める事はやめて、 今日彼からもらったお面を、膝元に置いてただ眺めた。 部屋は相も変わらず暗い。 彼女が何を思って、その面を見ていたのかはわからない。 それから夏休みが終わるまでの2週間の夜は、彼女は彼からもらったお面を同じようにずっと眺め続けていた ――― 「うーん…、こんなものかしらね」 夏休み最終日の前日。 いつもの喫茶店にて、ハルヒは×印が付いてる課題表の紙を眺めながらそう言った。 何かまだ物足りないといった感じなのは一体なぜだろう。 せめて夏休み最終日の明日ぐらいは休ませて欲しいんだがな。 「うん。こんなもんでしょ。 明日は予定空けておくから、皆ゆっくり休んでいいわよ。」 ハルヒは伝票を俺に渡すと席を立ち、そのまま帰っていった。 「やれやれ、ようやく終わったか」 深い息を吐き出して俺はもたれる。 「でも楽しかったぁ~」 と、笑顔が眩しい朝比奈さん。 「何にせよ涼宮さんが満足したようで良かったです」 と、常時スマイル顔の古泉。 そうかね、なんとなく俺にはそうは見えなかったけどな。 しかし実際、アイツが夏休みをああまでやって過ごして不満足だというなら、こちらとしては手の打ちようが無い。 まぁ、ハルヒも口では満足したようなこと言ってたから、その言葉を信じるとしよう。 それにまさか、不満だったからといって8月の日数を増やしたりとかするほどハルヒもガキではあるまい。 まさかな… 何にせよ、もう今年の夏休みは終わった。 そして、この日は長門がコーラを飲み終えると同時に解散となった。 ……あ、宿題終わってねぇ ――― その夜も、暗がりの部屋で、彼女は彼からもらったお面を眺めていた。 翌日も、彼女は同じように過ごしていた。 ……次の日、学校の始業式となる日の『筈の』朝。 窓から指す太陽の光によって長門は目覚めた。 ヒューマノイド・インタフェースといえど、疲労を起こすと眠ってしまうものらしい。 昨日の夜は気が付かない内に眠ってしまっていたようだ。 だから彼女は『異変』にはしばらく気付かなかった。 『異変』に気付いたのは、『彼』からもらったお面が無くなってるとわかった時だ。 その時、彼女は持てる全ての能力をかけてお面を探したが、見つからなかった。 思念体と連絡をとり、ある事が判明する。 ……時間が…2週間前へと戻っていた。 ―――
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2009年03月03日(火)03時51分-K むかしむかし、あるところに、与作という名の、心優しい青年が住んでいました。与作は親から受け継いだ家で、決して豊かではないが、つつましく暮らしていました。でも、その与作にも悩み事が一つありました。それはいつまでたっても童貞を卒業できないことでした。自分がもてないのは童貞だからではないかと、無限ループに陥りそうなことを考えたりもしました。思いつめた挙句、母の日のプレゼントに自分の童貞を差し出そうとして、実家から勘当されたりもしました。 そんなある日、与作が森の中を歩いていると、何かがうめいている声が聞こえてきました。おやっ、なんだろうな、と思ってそちらのほうに行ってみると、そこにいたのはなんと俺でした。見ると、俺の足はトラバサミに挟まれ血が出ており、俺は「イタイイタイ」と泣いておりました。与作はそれを見てかわいそうになり、俺の足から罠をはずしてやり、 「これでよし、と。もう悪い人間につかまらないように、あんまり人里に近づくんじゃないぞ」 といって、森に放してやりました。すると俺は丸善の紙袋を持ち直して、森の奥深くに逃げていきましたが、そのとき与作は俺が自分に礼をしたような気がしました。しかし、与作は「まさかそんな」と思うと、すぐにそのことを忘れてしまいました。 その夜のことです。与作の家の敷居に、若く美しい娘が立ち、道に迷って夜になってしまったので、一晩だけ泊めてほしい、といってきたのです。与作は彼女を家の中に入れてやりました。そしてそのままその娘は与作とともに暮らすようになったのでした。 その娘には、不思議なところがありました。夜になると、ひとりで部屋にこもり、「絶対に中をのぞかないでください」というと、朝まで出てこないのです。そして、朝になると、眠そうに目を擦りながらではありますが、何事も無く出てくるのです。は娘が作らせた口座には定期的に高額の入金があり、与作は首をひねるばかり。だけどそのお蔭で与作は以前よりもずいぶんいい暮らしが出来るようになり、いい嫁さんもできて、本当に幸せに暮らしていました。多分、童貞も卒業できたのでしょう。しかし、夜中一人でいったい何をしているのか、ということだけ、時とともに気になってしょうがなくなっていくのでした。 ある日、与作はとうとう約束を破って、障子をそっと開けて、中をのぞいてしまいました。すると中ではなんと、だらしない格好をした男が暗い部屋の中、怪しく光るディスプレイに青白い顔を照らされ、スナック菓子を箸で摘みながらキーボードをカチカチせわしなく叩いているではありませんか。見ている画面はネットのオークション。そこには、ゲーム機本体や18禁ゲームの限定版を定価の何倍もの値段で買おうと愚かな消費者たちが群がっていたのです。そして、その男は双の眼に怪しい光りを湛えながら、「愚民どもめが……」と呟いていたのです。そう、その男はなんと俺だったのです。あの金はなんと、俺がネット転売で稼いだものだったのです。 ガタッ 与作は驚いてしりもちをついてしまいました。その音を聞いた俺は、与作がのぞいていることに気づきます。 「見てしまったのだな」 俺の顔が悲しみに曇ります。 「私の正体を見てしまったのなら、仕方がない。私は出て行かざるを得ない、って、あの、どうしたの?」 与作は、真っ青な顔をして震えています。 「そ、そんな……いくらなんでも……ひどすぎるんじゃないか?」 その目に宿る光の尋常ではないのを見て取った俺はあわてます。 「まあまあ、落ち着けよ。そんなに驚くとは思っても見なかったんだよ。も、もし、そんなに私が出て行くことがショックなら、一緒に暮らして新しい愛の形を探すと言う手も無いことはないのだが……」 与作は立ち上がって叫びます。 「ウワーーーーーーーーーーーーーーッ!!! 俺の初めてを返せーっ!!」 与作は家を飛び出して、どこかに走っていってしまい、二度と帰ってきませんでした。そしてその後の行方を知るものは誰も居ないとのことです。だからその家は今では俺一人で住んでいるとさ。 めでたしめでたし Once upon a timeシリーズの最新作。 以前書いた木こりの恩返しの改変。
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きみを優しく、殺せない。 コレットは、変わってしまった。 青い瞳は血のように塗られて、全て映しているくせ何も映し出してなどいない。ただ虚ろに、焦点も合わず、見ている。 ―――ぞっと、する。 翼を閉ざすことを忘れた彼女のそれは、いつでも、それこそいついかなる時も開かれている。綺麗な、綺麗な翼だ。天の使いであることを、それこそもっとも雄弁に語る。 ―――鳥肌が、立つ。 ―――コレットは、夜になっても眠りにつくことはないのだった。夜が更けても、ロイドがふと目を覚ますと、彼女は紅い瞳を見開いたまま、あたかも死体のようにそこに横たわるのみだった。いや、それは実際死体、若しくはそれより性質の悪いものだ。、 ―――悪寒が、走る。 傍から見れば彼女のその容姿は以上極まったことだろう。しかしコレットは気にも留めない。気にする心も彼女は持ちあわせない。 コレットは、感情を亡くした。彼女は本能のみで動くに過ぎない、文字通り『人形』となった。 コレットは、もともと心優しい少女だった。ゼロス曰く「ひまわりのような笑顔」の持ち主だった。自分に向けられるその笑顔に、ロイドは何度安堵したか知れない。 だからロイドは、彼女にすがった。 彼女は世界を救いたかった。そこに住む人々を救いたかった。彼女は世界と天秤にかけられた。 …どちらが重い?…どちらが大切? 誰にとっても、もちろんロイドにとっても、答えなど明白なことだった。ロイドは汚い人間だった。同じくして、世界の全てはけがれていた。 …それでも、彼女は世界を救いたかった。表面にだけあらわれる人々の優しさを信じていた。―――いや、信じたかっただけなのかもしれない。 そして、ロイドは迷った。一瞬の躊躇が、彼女を変えてしまった。悔やんでも遅かった。 ―――彼女は、もはや死んでしまった。 ロイドは、偽善者だった。 月の綺麗な夜に、ロイドたち一行は宿に泊まっていた。 月が真上にのぼる頃、ロイドはコレットのためだけに借りた個室のドアを叩く。返答が来ないと知っていた。 「…入るぞ」 誰に言ったのか、誰の耳に届いたのか。ロイドにはわからなかった。 そのまま静かに戸を開けて、静謐な部屋にロイドは一歩、踏み込んだ。窓はロイドがそうしたまま開け放たれていて、月はなにも通さずにそのままロイドの瞳に映った。満月だった。 コレットは、ベッドの上に居た。体躯を横たえて、瞳も閉じずにそこに居た。暗い部屋に、彼女の紅い瞳だけ、いやに映えた。彼女の体躯を、青い月明かりが冷酷に照らしていた。これは現実だった。 「窓、開けたままだと風邪引くぞ?」 少し冗談めかしたような口調で語りかける。何に声をかけている?誰が返事をしてくれる?…静寂が、痛いほどの解だった。 「…寝るなら、毛布をかけて寝なきゃ駄目だろ」 コレットはなにも喋ろうとしない。ロイドは、仕方ないやつだなと少し笑った。そしてベッドに近づいて、毛布を彼女の体躯にかける。 それから、二言三言話した。独り言だった。 コレットはなにも喋ろうとしない。 コレットは、なにも喋ろうとしない。 ロイドは、気の狂うような想いだった。 もしかして俺は、コレットのかたちをした人形に対してひとりでお芝居を演じているのだろうか?本当に―――これは、これが、コレットなのか? ロイドはコレットの胸に耳を押し当てた。心臓の音はただただ規則的に音を刻んだ。 そしてふ、とロイドのくちもとに笑みが零れ―――。 コレットの喉元には、鋭利な刃の切っ先が向けられていた。ぎらり、と、月明かりに恐ろしく美しく光る。 しかしコレットは、それを見ていない。コレットはそれを見ていない。 その鋭利なものは、ロイドが購入し、使用しているものだった。割りと気に入っていた。 そして、コレットの喉元にそれを向けているのもまた、ロイドだった。 彼女を殺そうと思った。一瞬の衝動で抜刀して、死の一歩手前で止まった。 コレットが、好きだった。今も、好きだ。 振り下ろせなかった。 ロイドには出来ない。…けして、出来ない。 「(…いっそ、)」 冷たい風が、カーテンを揺らして室内に入り込む。窓の外の四角い景色を遮る。 「(いっそ、俺を殺してくれ…)」 やがて風がやんでも、ロイドはそのままでそこに居た。けしてすることのできないことへの躊躇いを幾度も繰り返していた。 刃の柄を握り締めて、いっそこの狂気、このまま振り下ろせればもう、どんなに楽かと。
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とある私立高校に通う高校2年生の紗代子と音弥はひょんなことから家の近くの公園の池に落ちてしまう。 目覚めた先は明らかに現代日本とは呼べない巨大な空飛ぶ城の中。 その世界で紗代子と音弥は何者かに自らの影をとられてしまう。 そして出会った紗代子と同じ顔を持つフィーナと名乗る少女と彼女を守るセピアという少年。 紗代子はそこでフィーナに「私は別の世界のあなた」だと説明され、この世界を侵食する悪についても教えてもらう。 世界の危機を救うため、影を取り戻すため、紗代子達は世界を救おうとしているセピア達の手助けをすることを決意する。 音弥だけでなく、友人の理玖も合流し、セピアとの4人で世界を救うためにフィーナからのクエストをこなしていき、 その過程で何人もの強者に出会い、紗代子、音弥、理玖自身も成長していく。 果たして彼らは影を取り戻せるのか、そして世界を救うことが出来るのか。 っていうベッタベタなお話。
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漫画 キャラクター プロフィール一覧 (26巻(5/16)現在) 名前 年齢(歳) 誕生日 血液型 身長(cm) 体重(kg) 好き・得意 苦手 出典・備考 綾崎ハヤテ 16 11/11 A 168 57 バイオリン、サバイバル(どんな所でも生きて行けます) 女の子 1巻、兄(イクサ) 三千院ナギ 13 12/3 AB 138 29 漫画(読むのも描くのも)、金融、学問 辛い物、暗い部屋、重度の方向音痴 1巻 マリア 17 12/24 O 158 42 家事全般、ゲーム(なんでも) 台所等にいる黒い生命体 1巻、正確な誕生日は本人も知らない クラウス 59 4/18 A 181 80 車・バイク・ドリフト 酒・タバコ・女 1巻(当時58歳) タマ ナギ・マリア 姫神君 1巻 鷺ノ宮伊澄 13 9/24 O 144 30 料理・裁縫・琴・茶道・書道・華道、ナギとナギの漫画 早口な人の会話、エスカレーター 2巻 愛沢咲夜 14 4/3 AB 142 31 お笑い・子供の世話・乗馬 シャレの通じない相手、納豆を食べる生命体 2巻(当時13歳) 橘ワタル 13 8/30 AB 139 32 伊澄、熱い魂を持った映像作品 咲夜(頭があがらない) 3巻 貴嶋サキ 20 6/17 B 161 45 コーヒー、メイド服、小物作り、ワタル、お祖母ちゃん 家事全般、壊れやすい物を運ぶ事 3巻 三千院帝 マリア ナギ、ハヤテ 3巻 牧村志織 22 10/20 B 156 41 メカ、パソコン、ごろごろ寝る事 上司から怒られる事 3巻 エイトVer.8.3 4 5/5 200 130 牧村さんがすべてです 人を憎む心 3巻(当時3歳) 桂雪路 28 11/10 B 165 49 お酒、ギター 理事長 4巻 桂ヒナギク 16 3/3 O 161 45 家族、勉強・剣道・料理など基本的になんでも 高所恐怖症、幽霊とか怪談系、漫画やアニメの話はさっぱり 4巻(当時15歳) 西沢歩 17 5/15 A 162 47 お菓子はちょっとだけ作れます、趣味も映画・音楽鑑賞ときわめて普通です 勉強・家事など基本的になんでもそこそこ 4巻(当時16歳) 冴木氷室 17 7/4 O 187 82 お金・子供・薔薇・宝石 魚・節約 5巻 大河内大河 10 9/29 B 125 25 氷室・氷室の世話 雷・毛虫 5巻 野々原楓 18 8/12 A 178 72 家事全般・東宮坊ちゃん 男らしくない行動 5巻 東宮康太郎 16 6/24 A 165 52 ヒナギク・家庭菜園・そば 剣道・発泡スチロールの音、土を触る事(グラウンドにあるサラサラの土) 5巻 花菱美希 16 9/9 AB 151 42 楽な事、めんどくさくない事、手軽な事、ヒナギクを困らせる事 ←の反対、運動、勉強 6巻 瀬川泉 16 6/21 A 157 44 みんな大好き 苦手な事は嫌いだ~v 6巻、双子の兄(虎鉄)がいる 朝風理沙 16 7/13 O 167 48 包容力とユーモアのセンスがある人 融通のきかない人 6巻 シラヌイ 1/20 マリア、ナギ、ミルク トラ 8巻、誕生日は推定 綾崎ハーマイオニー 155 誰にも見つからないひっそりとした場所 大観衆の前 9巻、身長は目撃者談 リィン・レジオスター 82 1/3 B 175 60 9巻、通称:神父、年齢は享年 薫京ノ介 28 1/9 A 166 56 ガンプラ、フィギュア、雪路 わがままで自分勝手でメチャクチャな女性、お酒 10巻 ソニア・シャフルナーズ 19 2/1 AB 163 53 トレーニング、ラーメン、年下の可愛い男の子、お金、睡眠 嘘 10巻、通称:シスター 三千院紫子 28 12/23 AB 152 40 家族・歌 他全部 16巻、年齢は享年 日比野文 15 12/30 O 149 39 数学 他全部 16巻 シャルナ・アーラムギル 15 2/10 B 154 42 旅に出ること・飛行機 辛い物・ダジャレ 16巻 春風千桜 16 8/30 A 158 45 ゲーム・読書・演劇・咲夜さん 愛歌さん・ラーメン 16巻 霞愛歌 17 10/9 B 160 43 情報収集・紅茶 運動 16巻 キング・ミダス AB 1000 黄金・富国強兵・森の花の手入れ、帽子 バカップル、散髪、迂闊な言動が多い 18巻、永遠の17歳(自称) 橘美琴 30 8/22 AB 150 40 経済学・ギャンブル・紫子 子供・辛い物・コンピュータ 19巻 一条二郎三郎 32 7/10 A 173 60 ワタル・小さい子・執事の仕事すべて コーヒー・俺のことを名前で呼ぶ奴 19巻 天王州アテネ 16 11/30 AB 152 26巻及びツイッター(年齢・身長は諸説アリ) 関連ページ 綾崎ハヤテ 三千院ナギ マリア 桂ヒナギク 漫画 キャラクター
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彼女の部屋はいつも暗い。 部屋が暗いのは、彼女は人間でないから電気の光を必要としなくても支障なく生活出来るからだ。 その部屋に電気を付ける必要があるのは、人間である『彼ら』が訪れに来た時だけだ。 …その日も彼女は暗い部屋の窓を眺めていた ―― 夏休みも早いもので残り2週間。 我らが団長様は憂い無き夏休みにしようと、たかが2週間では到底消化出来そうもない課題を立てやがった。 事は、市民プール直後の、俺奢りの喫茶店にて…… 意味もなく張り切るハルヒはA4サイズの紙にこれからの予定を、それはもうびっしりと書き綴った。 「私は金魚すくいがしたいです~」 朝比奈さんは可愛いらしくハルヒに希望する。 金魚すくいなどあの方らしい可愛いらしい提案だ。 ぜひとも俺もその場に居合わせたいね。 しかしながら出来ればこれ以上課題を増やしてもらいたくないのも本音ではある。 課題を終えずに夏休みを終えてしまったらハルヒのヤツがなにしでかすかわかったものではなく、もしかしたら8月のカレンダーの日数が増えてしまう事だってあるかもしれん。 それぐらいで済むなら大いに結構だけどな。 まぁ、金魚すくい程度ならどうってことは無いだろう。 そしてその日はハルヒによる夏休み予定表が出来上がるとそのままお開きとなった。 ――翌日俺はハルヒにより安眠を奪われ、なんでも祭りに行くため、女性浴衣を買いに行くんだそうだ。 俺らはさっさと浴衣を買いに行き、さっさと買って、さっさと一旦解散して家に帰って、時間になりさっさと夜の祭り開催地に足を運んで、そして再集合と皆そろう。 祭りらしく、中心では人間が円を囲って何かの音頭をとっており、太鼓のドンドコ音とか笛のピロピロ~ッとした音色が聞こえてくる。 「みくるちゃん!金魚すくいに行くわよ!」 「あ、は、はぁ~い」 集合して間もなくして、すぐにハルヒは朝比奈さんの手を引っ張って忙しく金魚すくいの屋台へと走って行った。 「僕らも一勝負いかがです?」 走って行く二人を眺めながら古泉が喋りかけてくる。 「そうだな…」 朝比奈さんの金魚すくいの模様を傍らで拝むのも悪くはない。 古泉に同意しかけたが、 ふと、視界に、ぼんやりとしながら辺りを見回す長門の浴衣姿が目に入った。 「やめとく」 俺がそう言うと、古泉は残念そうに肩をすくめてみせたが、演技なのはみえみえだぜ。 「長門?こういうとこは初めてか?」 長門は俺を見上げると、数ミリ顎を引かせたように見えた。 だろうな、と頷いてから俺は周囲の屋台を見回す。 食い物でもいい気したが、 俺が長門を連れて行った先はお面屋である。古泉も後から付いて来る。 「お、懐かしいなコレ」 壁紙に立掛けられた、ズラリと並ぶお面の中には、俺の幼い記憶を呼び起こさせる懐かしいモノがあった。 それは俺が幼い頃によくTVで見てた特撮ヒーローものだ。 「ハイよ!800円ね!」 ゲっ!そんなすんの!?と、 思いの外お面の値段が高かった事に後悔しつつも屋台のオッチャンに渋々金を手渡した。 「古泉、覚えてるか?スペシウム光線」 なんとなく俺は買った面を被ってスペシウム光線のポージングを古泉に向けてみた。 普段なら絶対にしないが、これが祭りなんだろう。そう思う事にする。 「えぇもちろんです。 幼い頃は僕もよく真似をしましたよ。」 相変わらずの微笑みで返す古泉。 それから2~3分ほど古泉と某特撮ヒーローものの話題となり、案外その話をするのは楽しく、 危うく俺はお面を買った目的をうっかり忘れるところだった。 「はいよ。これやるよ」 長門に、俺は買ったお面を差し出した。 「……なぜ」 相変わらず必要最低文字数しか話さないやつだ。 「なんとなくお前にはお世話になってるしな。 それにほら、このお面のヤツも宇宙生まれなんだぜ。 たしか、ウルトラ星とかそんな名前の星だった気がする。」 長門は差し出されたお面を二秒程見つめ、ゆっくり手にとると、 「該当する惑星は存在しない」 と、言った。 「だろうな。 でも、その事は…そうだな…小さい子供には言わないでおいてくれ。俺の妹ぐらいの年齢までだ」 「……わかった」 長門はそう答えると、俺がさっき面を被ったのと同じようにして面を被った。 なんというか、シュールな光景だ… ふと古泉と目が合い、アイツは苦笑いを浮かべた。多分俺と似たような事を長門に思ったんだろう。 それからして、間もなくハルヒと朝比奈さんが帰ってきて、 ぶらぶらーッと皆で屋台を巡る事になる。 「あれー有希?そのお面どうしたの?」 喧騒とは少し離れた敷地内、 ハルヒはたこ焼きをつつきつつ、今更ながらの問題に着眼点を置いたようである。 「買ってもらった」 「誰にー?」 気が抜けている感じのハルヒの問いに、長門は俺の方に指をさした。 「ふーん」 と、無関心そうに俺を見るだけのハルヒ。 なんだ、何もつっかかって来ないとは珍しい。 「じゃあ次は花火しましょう!」 こうしてその後は屋台で買った花火で夜を彩ると、その日は終わった。 ――― その日の夜。 部屋に帰って来た彼女は夜の窓を眺める事はやめて、 今日彼からもらったお面を、膝元に置いてただ眺めた。 部屋は相も変わらず暗い。 彼女が何を思って、その面を見ていたのかはわからない。 それから夏休みが終わるまでの2週間の夜は、彼女は彼からもらったお面を同じようにずっと眺め続けていた ――― 「うーん…、こんなものかしらね」 夏休み最終日の前日。 いつもの喫茶店にて、ハルヒは×印が付いてる課題表の紙を眺めながらそう言った。 何かまだ物足りないといった感じなのは一体なぜだろう。 せめて夏休み最終日の明日ぐらいは休ませて欲しいんだがな。 「うん。こんなもんでしょ。 明日は予定空けておくから、皆ゆっくり休んでいいわよ。」 ハルヒは伝票を俺に渡すと席を立ち、そのまま帰っていった。 「やれやれ、ようやく終わったか」 深い息を吐き出して俺はもたれる。 「でも楽しかったぁ~」 と、笑顔が眩しい朝比奈さん。 「何にせよ涼宮さんが満足したようで良かったです」 と、常時スマイル顔の古泉。 そうかね、なんとなく俺にはそうは見えなかったけどな。 しかし実際、アイツが夏休みをああまでやって過ごして不満足だというなら、こちらとしては手の打ちようが無い。 まぁ、ハルヒも口では満足したようなこと言ってたから、その言葉を信じるとしよう。 それにまさか、不満だったからといって8月の日数を増やしたりとかするほどハルヒもガキではあるまい。 まさかな… 何にせよ、もう今年の夏休みは終わった。 そして、この日は長門がコーラを飲み終えると同時に解散となった。 ……あ、宿題終わってねぇ ――― その夜も、暗がりの部屋で、彼女は彼からもらったお面を眺めていた。 翌日も、彼女は同じように過ごしていた。 ……次の日、学校の始業式となる日の『筈の』朝。 窓から指す太陽の光によって長門は目覚めた。 ヒューマノイド・インタフェースといえど、疲労を起こすと眠ってしまうものらしい。 昨日の夜は気が付かない内に眠ってしまっていたようだ。 だから彼女は『異変』にはしばらく気付かなかった。 『異変』に気付いたのは、『彼』からもらったお面が無くなってるとわかった時だ。 その時、彼女は持てる全ての能力をかけてお面を探したが、見つからなかった。 思念体と連絡をとり、ある事が判明する。 ……時間が…2週間前へと戻っていた。 ―――
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ノイルース・ファイヤーボール 台詞 + クリックで表示 001秘密のエピソード あら、あるじ様。何か御用でしょうか。あっ、扉を閉めて頂けますか?光が入ってしまっては、折角の火が勿体有りません。はい、ありがとうございます。ではこちらへ。あるじ様もご一緒に。 それで、何をしてるかと申しますと…あぁ、気づかれましたか?実はこの火、香木で起こしているんです。強い香りは苦手ですので、少しだけですが。仄かに甘い香りがしませんか?こうして外の光を断って、暗い部屋を小さな火で照らす。ゆらぐ明かりの中で香りを聞いて、ゆったりとした時間を過ごすのが、最近のお気に入りなのです。 ですので、誰にも邪魔されず一人で、と思っておりましたが…二人というのも、悪くないものですね。あっ、失礼しました。ご用件は何でしょうか? 002タイトルコール 影牢、トラップガールズ 003ゲームスタート あるじ様が目覚めました 004自己紹介(初対面) ファイアーボール、火焔のノイルースと申します。不届き者は、私の炎で追い払います。接し方を間違えると危なそうとか、思わないで下さいね 005自己紹介(魔神帳) ノイルース・ファイアーボール 姉妹の中では"火焔"の名を頂いております 「火」は命・文明の象徴……そしてそれを守るのもまた火の力 しかし、使い方を誤ればそれは危険なものとなります. ですので、私が正しい火の使い方を教育…… すみません、あつくなりすぎました とにかく、あるじ様はこのノイルースがお守りいたします ご安心ください 006朝のご挨拶 あるじ様、ノイルース・ファイアーボールにございます。今日もよろしくお願いします 007ホーム1 どうされました?あるじ様 008ホーム2 この杖は…あっ、駄目ですよ触っては。火傷してしまいますから 009ホーム3 火を見てると、心が安らぎますよね 010放置 あるじ様、どこにいらっしゃるのでしょう。火から目を離すと危ないのに…んっ、んん。誰も、居ないですよね 011お知らせ 何やら知らせが有るようです。何でしょうか 012お休み 体を暖めて来ますね。 013貰い物 えっ、いやぁ、ちょっと…はぁ、取り乱しました。ちょっと暑いですね、ここ 014感謝 うふっ、嬉しいです 015依頼 はい、かしこまりました 016成功 どうでしょうか 017失敗 力不足で、申し訳ありません 018討伐出撃 さぁ、明かりを点けに参りましょう 019戦闘開始 火を甘く見ないで下さい 020交代登場 はい、わかりました 021動かされ中 わぅわぅっ! 022体力回復 倒れるわけには… 023勝利 ここにも明かりが灯りました 024撤退 逃げましょう 025レベルアップ うふっ、暖かいですね 026勝利MVP ちょっと、照れてしまいますね 027探索出発 すぐに戻ります、では 028攻撃1 えいっ! 029攻撃2 せい! 030攻撃3 はっ! 031攻撃(発射) はぁ! 032挑発 これでは燃えません 033敵を倒した さようなら 034チャージ完了 燃やします 035トラップを当てられる 今です 036トラップ発動1 炎よ! 037トラップ発動2 燃えよ! 038悲鳴1 うっ 039悲鳴2 はぁっ! 040悲鳴3 うぅぅっ! 041悲鳴(悔しい) うぬぅっ! 042悲鳴(恥ずかしい) こんなぁっ…! 043悲鳴(間抜け) おぉっ!? 044悲鳴(怒り) 許しません 045悲鳴(炎上) この程度っ… 046悲鳴(氷結) つめたっ! 047悲鳴(感電) ひゃうあ゛ぁあ゛ぁぁあ゛っ! 048悲鳴(吹っ飛び) はあぁぁぁうっ 049悲鳴(地味に痛い) っつっつぅ… 050悲鳴(潰され) うぅぅ! 051悲鳴(秘密の一撃) うぁはっ、あんっなぁぁぁぅっ! 052悲鳴(からみつかれ) やぁめぇひゃぁっ! 053悲鳴(回転) はうぉぉぉおぉぉぉっ! 054悲鳴(死亡) はぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ! 055アーマーブレイク 何を…許しません 056重症 これ以上は後悔しますよ… 057瀕死 そんな…消えちゃう… 058弱点 ふわぁぁぁあんっ! 059捕獲 火傷、しますよ…! 060消失 どうかこの火は…絶やさないで… 061還元 私では、あるじ様の心に…火を点けられませんでしたね 概要 「火焔」の二つ名を持つ、アロー四姉妹の長姉。姉妹の中でも最も落ち着いた性格をしている。割と饒舌な方らしく話味メルト熱くなる性格の模様。 画像 + クリックで画像表示 3D画像 SD1 SD2 SD3 SD4 + クリックで画像表示 立ち絵 フォージド兵 アーマーブレイク・ウィークポイント https //ux.getuploader.com/kagreo_tg_gazou/download/223
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/2524.html
このページはこちらに移転しました 僕らの未来 作詞/D.I 奇跡的な朝サンシャイン 腐った世の中ノーサイン コイン片手に歩きだす 希望と言う名のスターマイン 過去と現実の時空の歪みが 世界を動かすライトビーオン 自由はないのさ僕らには 未来と言う名のディスティニー それでも僕らは止まらない 一足先に待ってるよ 歴史が決めたこの時代 夢心地だねサンシャイン (このページは旧wikiから転載されました)